新版画の風景画家・川瀬巴水の展覧会が大阪歴史博物館で、“叙情豊かな風景木版画”代表作約150点を公開

特別展「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」が、大阪歴史博物館にて、2024年10月5日(土)から12月2日(月)まで開催される。東京のSOMPO美術館などでも開催された巡回展だ。

目次

川瀬巴水、大阪で10年ぶりの大規模展覧会

川瀬巴水 《芝増上寺》 「東京二十景」
大正14年(1925年) 版元・渡邊木版美術画舗蔵
川瀬巴水 《芝増上寺》 「東京二十景」
大正14年(1925年) 版元・渡邊木版美術画舗蔵

大正時代から昭和時代にかけて「新版画」の木版画家として活躍した、川瀬巴水(かわせ はすい)。新版画とは、絵師・彫師・摺師・版元が協業し、伝統的な浮世絵制作を踏襲しつつ、近代的な表現を取り入れた多色摺木版画である。日本で近代化が進むなか、巴水は日本各地を旅し、人々の生活が息づく風景を描きだしたのであった。

川瀬巴水 《馬込の月》 「東京二十景」
昭和5年(1930年) 版元・渡邊木版美術画舗蔵
川瀬巴水 《馬込の月》 「東京二十景」
昭和5年(1930年) 版元・渡邊木版美術画舗蔵

特別展「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」は、大阪では10年ぶりとなる、巴水の大規模な展覧会。四季折々の風景を叙情豊かに表現し、「旅情詩人」とも呼ばれた巴水の足跡を、初期から晩年にいたる約150点の作品を通して紹介する。

川瀬巴水 《西伊豆木負》
昭和12年(1937年)6月  版元・渡邊木版美術画舗蔵
川瀬巴水 《西伊豆木負》
昭和12年(1937年)6月 版元・渡邊木版美術画舗蔵

会場では、まとめて鑑賞する機会の少ない連作を含む、代表作の数々を展示。「東京十二題」や「東京十二ヶ月」といった初期を代表する連作から、巴水を象徴する《芝増上寺》や《馬込の月》などを含む「東京二十景」、朝鮮旅行ののちに手がけられた異国風景の連作まで、巴水の世界に浸ることができるだろう。

展覧会概要

特別展「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」
会期:2024年10月5日(土)~12月2日(月)
会場:大阪歴史博物館 6F 特別展示室
住所:大阪府大阪市中央区大手前4-1-32
開館時間:9:30〜17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:火曜日
観覧料:大人 1,300円(1,170円)、高校・大学生 700円(630円)
※常設展との共通券:大人 1,770円(1,710円)、高校・大学生 1,030円(990円)
※( )内は20名以上の団体料金
※中学生以下、障がい者手帳の所持者および介護者1名は無料

【問い合わせ先】
大阪歴史博物館
TEL:06-6946-5728

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